侍 第六陣 試合結果&コメント②

侍 第六陣 5.26

第八試合 次期ヘビー級王座挑戦者決定戦

✖️リベリオ・カルデイロ VS エイトール・サントス○
3R 0:52 一撃必殺の正拳突き→ KO

柏林空手からの刺客を止めるべく、立ち塞がる侍の守護者リベリオ。序盤は若干ではあるが試合を有利に進め、キャリアの差を見せつける。しかし、2Rに入るとサントスの打撃が入り始め、形勢を互角にまだ押し返していく。そして3Rにまたもサントスの一撃神話が生まれてしまった。カウンター気味に入った正拳突きにリベリオは糸の切れた人形のように倒れ、サントスの侍三連勝が決定した。ホフマン、平川、リベリオと立て続けに侍のトップ選手を倒したサントス。対抗し得る実力者はエンゾか飛谷くらいになってしまった。サントスを止める者は誰か今後の展開が気になるところだ。

強烈な正拳突きでリベリオを倒したサントス

リベリオ・カルデイロ コメント

担架で運ばれたためノーコメント

エイトール・サントス コメント

リベリオは確かに強かったが、ワタシの敵ではなイ。次はエンゾか飛谷と闘わせて欲しい。ワタシはどちらが相手でも負けはしなイ。

第九試合 UMF VS TEAM FLY-ON ③

✖️宮田玲 VS エクセル樋口○
5R 0:12 後方回転飛びつき腕ひしぎ逆十字固め→タップアウト

遂に直接対決となったライバル同士の二人。打撃と関節技の入り乱れる互角の攻防のまま、試合は最終5Rまでもつれ込む。平川直伝のアームロックを使う宮田によって樋口の腕はもはや上がらなくなっていたが、最終Rに気力を振り絞った後方回転飛びつき腕ひしぎ逆十字固めを極める。がっちりと入った腕十字を外す事の出来ない宮田は無念のタップアウトをし、樋口の勝利が確定するのだった。

アームロックで樋口の腕を締め上げる宮田

決め手となった樋口の腕ひしぎ逆十字固め

宮田玲 コメント

自分の全てを出し切ってそれでも敗れたので結果には納得してます。樋口選手との試合は最高にワクワクする僕の中ではベストバウトといえるものでした。ただ負けたことは悔しいので、機会があれば再戦したいですね。また一から再出発します。ありがとうございました。

エクセル樋口 コメント

勝ちました! 宮田選手、ほんと強くて僕にとっても大きな勝利になりました。自信になりますね。

いくら追い込まれても、耐え続ければ勝機が見えるってことを証明できたんで、もっともっと強い相手に挑戦したいと思います。

宮田さん、ありがとうございました!

第十試合 侍ミドル級王座決定戦

✖️レニー・マクレガー VS ディミトリ・チェレンコフ○
2R 2:21 膝蹴り(殺人蜂の一刺し)→ KO

侍ミドル級グランプリを圧倒的な強さで制したチェレンコフと、チェレンコフと闘わずして、ダメージと疲労の積み重ねで、準決勝で敗れたマクレガーの対決。チェレンコフにしてみればここでマクレガーに勝って初めて文句なしで王座についたといえる大事な試合。マクレガーにしてみればワンマッチであれば自分こそが最強だとアピールできる絶好の機会。試合は1Rから激しい打撃の打ち合いになった。チェレンコフが蹴りで相手を削れば、すぐさまマクレガーがパンチの連打で盛り返し、両者1Rからかなりのダメージを負う展開となった。そして2Rの中盤あたりからチェレンコフの膝蹴りが連続してマクレガーにヒットし、明らかにマクレガーの動きが悪くなる。チェレンコフはとどめとばかりにスタンディングからの強烈な膝蹴りを放ち、マクレガーを KOし、防衛戦を勝利するのだった。

ガトリングパウンドで攻めるマクレガー

試合を決めたチェレンコフの膝蹴り

レニー・マクレガー コメント

担架で運ばれたためノーコメント

ディミトリ・チェレンコフ コメント

マクレガーは今まで闘った中で一番強い相手だった。アメリカでチャンピオンになっただけの事はある。だが、そのマクレガーを倒した俺こそが真のチャンピオンだ。自信のある者はかかってくるんだな。いつでも相手になる。レンブラントか?久手堅か?手塚か?

第十一試合 侍ヘビー級王座決定戦

✖️塩田隼人 VS エンゾ・ホテイシー○
2R 2:10 変形腕ひしぎ逆十字固め→レフェリーストップ

ゴメスを完封し、その強さとテクニックを見せつけた塩田だったが、果たしてエンゾに彼の実力が通用するのだろうかと疑問視する声がなくはなかった。しかし1R、塩田はエンゾをほぼ完封する。適度に距離をとりローキックと関節蹴りで足にダメージを与えつつ、隙があれば、関節を極めにいく。かつてここまでエンゾの動きが封じ込められた事はなく、会場の期待は一気に高まった。2Rになり若干エンゾが技を仕掛けるシーンが出てきたが、試合の流れは塩田優勢のままだった。しかし、2R後半スタンディングから突然仕掛けたエンゾの腕ひしぎ逆十字が完全に極まってしまい、レフェリーストップにより塩田は惜しくも敗れてしまう。ひょっとしたらという期待はただ一度の関節技でひっくり返され、エンゾの勝負への執念を感じさせるのであった。

完全に試合をコントロールする塩田

逆転の腕ひしぎ逆十字を極めるエンゾ

塩田隼人 コメント

これが侍の怖さですかね…。慢心があったとは思いませんが、1Rでうまくいけそうな感じがあったので、隙が生じてしまったようです。それを見逃してくれる相手ではなかったという事ですね。

エンゾ・ホテイシー コメント

かなり苦しい展開であったことは否定しない。相性もあったかもしれないが、塩田は自分にとってかなりの強敵だった。1Rであそこまで何もさせてもらえないのは初めてだった…2Rの腕ひしぎ逆十字が極まってくれたからよかったけど、長期戦になったら危ないという危機感はあった。まぁ何にせよ勝てたからもう語る事はないかな。次はサントスだろうが平川か飛谷だろうが相手になるつもりだ。

第十ニ試合 UMF VS TEAM FLY-ON ④

✖️飛谷拳獅 VS 平川賀厚○

4R 1:40 ハイキック→ KO

遂に行われた禁断の試合。1Rはスタンディングでは互角でもグラウンドでは飛谷が優勢で、平川が関節を極めようとすると、飛谷はカウンターのサブミッションで攻めさせない展開が続いた。2Rには平川が盛り返し、グラウンドでもアームロックや膝蹴りが見られ互角の攻防を見せるようになっていった。そして3Rは互いの死力を尽くした技の応酬となった。とくに二人には珍しいスタンディングでパンチを打ち合う姿がみられ、その意地の張り合いに会場は大いにわくのだった。4Rは両者もう互いにいつ試合が終わってもおかしくないダメージを抱えたまま始まり、一発技が入る度に「これで決まりか?」という緊張感がただようのだった。まずは平川の重たいパンチが入り飛谷がダウンする、そこにアキレス腱固めで試合を決めにいく平川。しかし飛谷はこれを耐え凌ぐ。次に今度は飛谷が後ろ回し蹴りを放ち、平川はこれを喰らいダウンする。そして止めとばかりに飛谷が変形のアームロックで試合を決めにいく。しかし平川もこれに耐える。ポジションはスタンディングで緊張感が漂う中、また飛谷のハイキックが平川の側頭部を捉えて、平川をグラつかせる。そして、バックをとってサブミッションか投げに以降しようとする飛谷だが、そこを平川が必殺のアームロックで切り返す。しかし、それでも飛谷からギブアップを取れない。アームロックが外れた直後に今度は飛谷が変形アームロックで平川を絞り上げる。今度こそ極まったかと思ったが、これも平川は根性で外す。そして、スタンディングになり、両者の蹴りがカウンター気味に交錯する。最後はシュートプロレスの基本であるキックで勝敗が決した。平川のハイキックが僅かに速く飛谷を捉え、劇的な KO勝ちを演出したのだった。因縁の対決はどちらかというと大事な試合で勝ちきれないイメージの平川の方に軍配が上がった。総合格闘技のレジェンド二人の期待を裏切らない素晴らしい試合内容に会場は興奮の坩堝と化すのだった。

3Rの激しいパンチの応酬と意地の張り合い

勝負を決めにかかる飛谷の変形アームロック

試合を決めた平川のハイキック

飛谷拳獅 コメント

いや~、これは悔しいよ、ほんと。でも清々しくもある。あ、もちろん引退とかそんな気は無いからね(笑)

もちろんこのリングでは勝利が全て。それもまた真実だとは思う。でも今のオレにとっては、尊敬できる相手と対峙して、自身の誇りを賭けて全力で戦う。それに感謝しなきゃいけないと思ってるんだよね。

そういう意味では、それを日本で実現させてくれた平川にはほんと感謝してるんだ。その気持ちが最後の最後で勝ちへの執念を鈍らせたのかもしれないね。

さ、きれいごとはこの辺で。やっぱ悔しいよ。必ずリベンジしたいよね。その舞台はやっぱりタイトル戦がいい。だからオレがまずはベルトを獲る。そして挑戦者に指名させてもらうよ。

平川賀厚 コメント

途中からはもうレスラーとしての本能だよね。何も考えて無いよ。身体が勝手に動いて闘っている感じかな。身体もボロボロだし、何回技を放っても耐えてくる飛谷選手には恐怖すら感じていたんだけど、お客さんの声援があるから不思議と身体が動くんだよね。相手も近い気持ちなのかな?って今になると思うんだけどね。とにかく、試合をやって真っ向勝負してくれた飛谷選手には感謝しかないかな…相手が彼でなければ、ここまでの試合は出来なかったからね。次の展開?飛谷選手に勝ったのであれば、エンゾに勝てる気がするんだよね。ベルトをとりにいくよ!あ…でもサントスがいるね。それも考えないと。